定住の子どもたちに、今わたしたちができることとは(前編)
社内インタビュー:いつもは仕事の現場での人材支援や研修を行っているFORGですが、子供たちの支援も大きな使命と考えています。その第一弾は、ブラジル人学校での支援チームのメンバーでもある田中さんにお話を聞きました。
―はじめに、どういう支援をしているのか、どんな子どもたちにしているのか教えてください。
ブラジル人学校に通っている小学生、中学生、高校生の合計15名ほどの子どもたちに支援を行っています。
―場所はどこですか。
安城にあるブラジル人学校で行っています。その教室で、午前中は通常の授業があるので、午後の選択授業の一つとして日本語を勉強するクラスです。小中高の3つのクラスをそれぞれ週一時間ずつ行っています。
―日本語があまり分からない小学校の子どもたちにどうやって接したらいいか、なかなか難しいと思います。たとえばどんなことをしているのでしょうか。
最初はいろいろと試行錯誤しました。まずは小学生も中学生もひらがなが読めないので、まずは簡単な遊びを通して日本語に触れる、慣れるというところから始めました。ユーチューブの動画を見たり、歌を紹介したりしながらですね。自分の机に1時間座っているというよりは、みんなでホワイトボードに集まって書いたり、一人の机に集まって教えてもらったり。
―そうですか。最初はきっとご苦労も多かったでしょうね。子どもたちは日本で生まれてずっと日本にいるんですか?それともブラジルから来たのかしら。
それは、正直わかりません。簡単にできる質問でもないですしね。一人ひとり住んでいる地域もさまざまです。スクールバスで通っている子だけではなくて、自転車で来たり、中には40分歩いて来たりする子もいます。
ひらがな?カタカナ?それともハグから?

―日本語って、ひらがな50個、カタカナ50個ありますよね。とても高い壁のように思うんですが、やはりひらがなは最初にできたほうがいいですか。
そうですね。日本で生活していてもなかなかまだ文字が読めないので、目標のひとつは文字が読めるようになることです。小学生のクラスだと、おりがみや、ゲームから始めるなどやり方を工夫しています。ホワイトボードの前に集まって、ワイワイ話しながら文字を書いてみたり。そして、みんなで問題やゲームができると、うれしくてハグして喜んでくれます。そうやって少しずつ仲良くなっていくわけです。日本語を教えているというよりは、子どもたちと生身でぶつかって、心を通わせていくことに必死ですし、だんだんとつながっていけていると思っています。少しずつ信頼されてきているといいなと思います。最初はだいぶ警戒されていましたけどね。「だれ、この人?」って。
―子どもから見たら「誰?」ですよね。
まさに「体当たり」の取り組みについてお話を伺いました。次回は中編「高校生にも花マル!」です。お楽しみに!
Obrigado a todos os bresileiros♫
支援させていただいているブラジル人学校の皆さんからお声掛けいただき、
ブラジルのイベントに参加してきました。
FESTA JUNINA
ブラジルの風物詩でカントリースタイルを楽しむカーニバルだそうです。
今は日本と逆で、ブラジルは冬・・収穫や冬至を祈るお祭りだそうです。
会場にはフードショップはじめ、今や懐かしい輪投げや射的、そして携帯ショップや不動産会社のブースまで・・
その運営も定住ブラジル人の皆さんでした。
日本のお祭りには、たくさんの外国人のみなさんにも足を運んでくださっていますが、
定住外国人の皆さんのお国のお祭りなども、実際には日本各地で開かれているはずです。
日本を知っていただくのも大切ですが、我々の方からも、もっと彼ら彼女らのことを知ろうとすることが求められる、
今はもう、そういう時代ですよね♫

本当に大切なことって・・
ホームページ公開後、さっそくお問い合わせをいただきました。
お話を伺ってみたところ、同じ豊田市内に拠点を構える建築関係の企業様で、
日本語を学ばせたい対象者は、この春スリランカから来日された高度人材の方々でした。
現場で日本人の職人さんからの指示が聞けるようにしたいとのクライアント様のご希望があり、まずは、みなさんの現時点での日本語コミュニケーション力を測定に♫
率直に言えば、日本語でのコミュニケーションは全くできませんでした・・・が、
それでも互いに「一緒に日本語が勉強したい」気持ちの共有が出来るのはいったい何故!?
日本で生活、そして仕事をしていく上では、日本語がわからないより、わかった方がいいのは、それは確かにそうでしょうけど、けれど、言葉を通わせることと、ココロを通じ合わせることとは、まったく別次元・・そんなことをあらためて感じさせてくれたスリランカの皆さんに感謝!

